うつ病の経過
うつ病になると、まず、心身のエネルギーが失われていきます。根気が続かず、いつもしていたことが出来なくなります。次に、抑うつ気分が強くなり、食欲もなくなり、不眠も強くなり、心身の疲れが抜けなくなっていきます。さらに進むと、抑うつ気分が一日中続くようになり、絶望感や劣等感から「消えてしまいたい」と思うようになります。食欲不振や不眠も進みます。この段階は症状が一番強い段階です。この底の状態を抜けると症状は回復し始め、精神面が少し楽になり、食欲が戻り始めるので、身体的に楽になります。この時期に気をつけたいのが「自殺」です。治りかけのこの時期が最も危険なので、コミュニケーションを密にして、短絡的な行動に走らないよう気を配る必用があります。さらに病状が改善すると、本人に「治りたい」という気持ちが出てきます。でも、うつ病は再発も多い病気なので、楽になったからといって無理は禁物です。
うつ病は早期治療が肝心。
うつ病に限らず、病気は一般的に「早期治療」が大切だといわれます。うつ病も、単純に長時間労働から来るストレスから発症したものなら、医師の指導を受けつつ、対処の方法もありますが、職場内の人間関係が壊れたり、家庭内不和が起こったりすると、問題が複雑になり、治療も難しくなっていきます。いつもと違うと思ったら、気軽に医療機関を受診しましょう。